【プロ野球選手ファイル】Vol.1 中川圭太(オリックス)

選手ファイル
(引用:https://sp.baseball.findfriends.jp/)

2019年のオリックスは見事に最下位という残念なシーズンになってしまった。

首脳陣始め一部選手の不甲斐なさを責めるファンもいると思うし、筆者も色々批判は耳にする。

しかし、何名か粋のいい若手が出てきたのは収穫と言えるのではないかと思う。

その代表として今回は「オリックスで一番活躍したルーキー」の中川圭太選手を取り上げてみたい。

中川選手のプロ入り前までや、また将来的な展望まで様々な角度から紹介したいと思う。

中川圭太のプロフィール

まずは知らないヒトも多いのでプロフィールから。

名前 中川 圭太(なかがわ けいた)

誕生日 1996年4月12日

出身 大阪府阪南市

経歴 阪南市尾崎中学校→PL学園→東洋大学

身長 180cm

体重 76kg

投打 右投げ右打ち

 

2018年ドラフト7位でオリックス入団。

2019の活躍を考えればルーキーでしかもドラ7であったコトが驚きである。

7位までドラフト会議の選択権が回ってきて、

「そういえばおったわ」

そんな感じで交渉権を獲得したという。

まさに拾う神ありである。

中川選手に目をかけた牧田スカウトにお礼を言いたい。

開幕後チームが打撃不振だったこともあり、ファームで成績の良かった中川は2019年4月20日に一軍デビューの後、打撃を買われて今季は4番を務めるなど打撃陣を牽引した。

決して恵まれた環境ではなかったプロ入り前

中川と言えば「最後のPL戦士」という言葉が代名詞としてよく使われる。その通り、PL学園野球部の最後の部員でもあった。

中川は中学校時代、泉佐野リトルシニアに所属していたが、その際U-16のメンバーとして国際大会にも出場している経歴を持つ。華やかな野球人生が見えたかのようだったが、人生行路は決して楽なものではなかった。

4歳の時に両親が離婚しており、母子家庭として育ってきた中川。小さい時離婚したせいか、両親が離婚したことを知らないままずっと育ってきた。

家計が厳しい中育った中川は、母親が作った手作りのバッティングマシーンで練習する日々。

グローブが欲しいと思っていた中川に、敢えて掛け持ちで働いて母親がプレゼントしてくれた6万円のグローブを胸に、その頃からプロ野球選手になると決めていたという。

その後PL学園に進学するも、1年生時に部内での暴力事件が表ざたになり同校は半年間の対外試合禁止処分を言い渡され、当時の監督も解雇。処分が解けてから主将になった中川が中心となって、最後の部員を率いていた。

それでも最後の夏には甲子園にはあと一歩及ばなかったものの、大阪府決勝大会まで駒を進めた。

これはテレビで話題になったことだが、中川の母親は自身が心臓を悪くするまで、13年間中川に離婚の事実を伝えていなかった。

この母親の「懺悔」はメディアを通じて伝えられた際に賛否両論を呼んだが、とどのつまりは中川がプロの世界に行くという想いを更に強くしたエピソードとして語られている。それ以前に、中川本人の気持ちとしても事実と言っていいだろう。

才能か開花した大学時代とプロ入り後の期待

高校ではプロから指名されなかった中川は東洋大学に進学。

進学してまもなくレギュラーとして定着し、東都大学2部リーグからの昇格に貢献している。

主に二塁手として二度のベストナイン、3季連続の優勝、そして4年生時には主将も務めチームを引っ張ってきた。それに加えて、日米野球やユニバーシアードのメンバーに選出され、ユニバーシアードでは好成績を収めて全勝優勝の原動力となった。

この年のドラフトで同じ東洋大学というとやはり梅津(現中日)、上茶谷(現DeNA)、甲斐野(現ソフトバンク)の「東洋三羽烏」が注目を浴び、中川はそれほど注目されていたかと言えばそうではなかったのが、ドラフト7位指名といった結果から見えてくる。

しかし、ルーキーである2019年の1年目のオープン戦からアピールを続け、ファームでも好調だった中川。

そんな中川に、オリックスファンも当初から注目しており、その期待度はプロになってから高くなったのは事実だ。

交流戦ではルーキーなから首位打者を獲得

               (引用:https://baseballking.jp/)

中川は4月の一軍昇格以来4月24日には初安打初打点、5月10日にはプロ入り初ホームランを放つなど活躍を見せ、ポジションが定まらない中外野もこなすなどでレギュラーでスタメンにも定着した。

特に2019年シーズンの交流戦が中川の打撃の素質を物語ったと言えるのではないだろうか。

ドラフト7位のルーキーがこの時期に打撃を牽引するほど主力に定着していること自体が驚きである。

さらに、この年の交流戦の首位打者も獲得した。

4月に昇格後は2軍に落ちることもなく、最後までシーズンを戦い抜き、ここまで111試合に出場、364打数105安打、3ホームラン、打率.288、得点圏打率.360(2019年9月28日時点)というドラ7ルーキーとしては堂々たる成績を残している。

特に交流戦の成績は打率.386で首位打者となったのは、交流戦が実施されて以来新人選手では初の快挙となった。

中川圭太の将来性とこれからの課題

ルーキーながら主力選手並みの活躍をみせた2019年シーズン。

その将来性と課題は二つに分けて分析していこうと思う。

まずルーキーながらここまで結果を残せたのは中川自身の経験も生きてきていることは間違いない。PL学園の野球部廃止は僅かな蝋燭の火がごくひっそりと消えていくかのようなものだった。

その中で唯一「火」を照らす存在であったのが中川一人だったと言える。中学から世界大会を経験してきた彼は、唯一強豪校の選手らしい選手であり続けた。

「プロになってからやっと練習らしい練習」

(引用:https://www.nikkansports.com/)

決して表舞台で目立つようなタイプではないことも、この高校時代を通して大学時代にも感じる。

やはり東洋三羽烏の陰に隠れ、野手を引っ張ってきたのは主将であった中川なのだが、成績を残したとは言え打撃も守備も特段目立つと言った感じではない。

良く言えば東洋大時代の中川は普通にそつなくこなしていた器用さが中川には垣間見えた。

ただずば抜けたものも特になかった。

それだけに投手陣が注目され、中川にスカウトの目がいかなかったのも事実で、ドラフトで気づけばまだ7位の段階で残っていたのが中川であったと言える。

ただ、地味にこなして来たがゆえにポジションもたらい回しにされた1年目は守備に関しては厳しい意見が飛んだのも事実。

モヤが移籍してくる前までは一塁手として出場する機会も多く、逆にそうでなければ三塁もこなしているし、大学時代からの二塁手に加え、プロ入りしてからは外野も守っている。細かなミスが目立ったことは否めない。

これは二軍のあるコーチが言った言葉だそうだが、

「中川はプロの世界に入ってからやっと本格的な(プロ並の)練習環境で練習出来るようになってから熱心にやりだした」

いうなれば本当にまだ習いたての1年生みたいなものなのである。

それで打撃ではあれだけの結果が残せたのだから、バッティングには一定の評価が与えられる。が、問題はやはり守備面だろう。

中川圭太の今後の課題

同じ2019年のルーキーでドラ2の頓宮(亜細亜大)が来年から捕手登録となる。頓宮は主に三塁手だったが、それが逆に捕手になる恰好だ。

しかしオリックスの中でポジションが全く定まってないのがサード。今年のサードはめまぐるしい程変わった。

ショートで安達が不振や体調不良でシーズン通して出場出来ない事情もあるため、三遊間の穴は現状大城と西野でカバーして、それにプラス中川という恰好だった。が、大城も西野もどちらかと言えばスぺ体質で、シーズン通して出場することがまだ出来ていない。

けが人を出さないことが一番いい事なのだが、出来れば中川は秋季キャンプからでもどこかしらポジションを固定させ、徹底的に守備練習をさせた方がいいだろう。

また今年好調だった打撃面においても、ルーキーだった今年ほぼ一軍にいたとはいえ、控えに回る時期もあった。

来年以降中川がフル稼働出来るだけの運動量とスタミナを兼ね備えていくことも重要な課題と言えるだろう。

中川圭太 まとめ

投手では西や金子、野手では小谷野の引退や中島の移籍などでベテラン勢が一気にいなくなり、オリックスの平均年齢層は確かに若い。

その中で将来性のある若手が出てきたのは評価に値するが、それぞれに問題点があり、それは中川もしかりである。

ただルーキーながら強靭な肉体の持ち主であることもあり、来年以降はよりバッティングに磨きをかけ、守備が向上しシーズン通してスタメンで出場することが出来れば、チームとしても救いになるのは間違いない。

そしていずれは持ち前のリーダーシップを発揮して、今度はプロの舞台で、オリックスというチーム全体を引っ張っていく主軸として成長していく姿を我々ファンは見守っていきたいと思う。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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