2019日本シリーズを終えて。やっぱりセリーグって弱いの?

思うがままコラム

2019シーズンの野球日程は、日本シリーズでソフトバンクが巨人に4連勝という、圧倒的な成績をもって終了した。

この成績を受けて

「ロッテの方がソフトバンクより強い」(シーズンではソフトバンクに勝ち越しているのがロッテだからである)

「やっぱりセリーグはレベルが低すぎる」

「ソフトバンクはメジャー登録してくれ」

など様々な声が上がっているのだが…。

交流戦でも通算では、パリーグの方が成績がいいこともあり

「セリーグってやっぱり弱いんじゃないの?」

という声が多くなってきた。

ではセリーグは本当に弱いのだろうか?

この問題について深堀してみようか。


セリーグとパリーグではシーズン中の闘い方が違う

このページを有難く読んでくださるアナタは、そもそもパリーグはDH制を導入していて、セリーグは導入していない、ということをご存じだと思う。

まず、断っておきたいのだが、DH制度の在り方云々を言うつもりはないと言うことだけ、先に伝えておく。

ただ、シーズンを通してセリーグとパリーグではDH制のあるなしで、そもそも闘い方が全く異なるところに、ぼくはかなりの問題が潜んでいるのではないだろうか?と思う。

DH制を導入していないセリーグの方は、やっぱり投手有利になる。菅野ほどのバケモノ投手がいなくたって、そこそこの成績で勝てる勝算が高くなる。

その例を挙げてみて分析しよう。

セリーグは投手が打席に立つことで起きる、展開の違い。

なぜか?

投手が打席に立つパターンが多いからである。

それがどういう時に有利になるのか、実際のゲームパターンから見ていこう。

例えば、下位打線で塁を埋めるケースになるとする。

勝負の仕方によるけれど、投手に回れば結局進塁打になるが、投手はそれででアウト一つ取れる。

そして投手によってはバント失敗にも繋がるので、走者が進めずに終わり、アウトひとつが取れる。

これはピッチャーにはほっと一息与えるようなもので、絶対的に有利になるのだ。

ノーアウトがワンアウトになるとまだきついが、ツーアウトになれば、やはり投手有利になるからだ。

なぜなら首位打者級でも打率は3割程度だし、得点圏打率が高くてもせいぜい4割位。

そうなると、投手の方がデータ上有利である。

また、投手の左右の違いも加味すればまた違ってくる。

攻め方ひとつでこうなるし、普通に戦っていても、8番の野手を敬遠して投手勝負になる(ツーアウトの場合など特に)と、圧倒的に投手有利だ。

周りの声援とかそういうのもあるが、大抵の場合セリーグは投手の方が楽なリーグなのだ。

そのため、セリーグには代打の神様なるものが誕生するのだが、いくら代打の神様でも、5割を超すことはほとんどあり得ない。

パ・リーグは常に9番打者が怖い

一時期セリーグでも「火ヤク庫打線」というのが存在したが、それは捕手の中村がかなり打てる捕手だったこともあるだろう。

セリーグでは捕手が打てなければ、8、9番は自動アウトに近くなる。

反対にパ・リーグを見ると、1番から9番まで、基本的に気が抜けない。

捕手が打てなくても、9番の野手の方が打率が高いという、セリーグとの違いも生まれる。

例えば9番打者が2塁打を打って、1番に打率の高い選手が入れば、ワンヒットで1点あげることも可能になる。

これだと、セリーグよりパリーグの方が投手としてはきついという事になる。

簡単に言えば息をつく暇がないので、継投策もかなり考えなくてはいけなくなる。

その継投が裏目にでると、投手が打たれるという誤算で攻めているチームの方が有利に働く。

短期決戦が「先発有利」なワケとは。

(出典:http://npb.jp/)

ぼくはこの前の記事で

「短期決戦は先発有利である」

と書いた。

それは、単純に抑えられる投手が4人揃えばいいという話である。

だが、セリーグの場合シーズンの中で投手有利になっているために、パリーグに合わせる位の投手が4人揃わなければ不利になる。

そういう意味で、今年の巨人は菅野を4戦目にもってこなくてはならないほど、先発投手がいなかった。戦う前から不利な状況を作ってしまっていた。

坂本や丸や岡本も、セリーグでは打率はいいけれど、ソフトバンクというチームは総合的に、

先発も中継ぎも抑えも、巨人より上回っていた。

巨人はと言えば、大事な場面で高卒ルーキーの戸郷を出さなくてはならないほどの台所事情。

打つだけで勝っていたチームで、総合的な力がなかった。

何より、投手陣である。

まずしっかりした先発がどれだけいたか。

先発に力がなければしっかりしたリリーフ陣がいたのか。

そこに明暗があったと思う。

セとパでは、リーグ優勝の要因が違うのでは?

巨人が今年リーグ優勝が出来たのは、原監督というある意味「策士」なタイプの監督であること、また高橋監督時代に育ててきた選手の開花が大きかった。

西武が優勝できたのは、やはり圧倒的な威力をもつ打線である。チーム防御率の悪さをカバー出来るだけの得点力があったからだ。

そこそこの投手は絶対に打たれてしまって、太刀打ちできないのもあった。

反対にロッテがソフトバンクに勝ち越したのは、20戦を超える闘いの中で投手回りが良かったか、打者の相性が良いなどもある。

さらに、割と切れ目のない、渋い持ち味を持った打者がロッテには多かったのも挙げられる。

ただ、波があるのがロッテがAクラスに入れない一因だと思う。

戦力では他のチームにひけをとらないと思うので。

仮にもしも、このままの西武がセリーグに加入したと仮定したら、おそらくとんでもない成績を残したかもわからない。

セリーグとパリーグでは、そのくらいまず、優勝への優先条件が違うように思う。

DH制を導入しなくても、セリーグは強くなれる

(出典:https://matome.naver.jp/)

こうやって語ると、

「もうパリーグの方が全然強いまんまで、セリーグが雑魚になっている」

「セリーグはレベルが低い」

「DH制作れ!」

という声も上がるだろうし、それはやめてほしいという声もあがるだろう。

ぼくは基本的に野球は9人でやって欲しい部分もあるから、セリーグがDH制を導入しなくても別にいいと思う。

かつて巨人に黄金時代があったり、セリーグが日本一に何度もなったように、決してこれから先もずっと、セリーグが弱体化するという予測は立てなくていいと思う。

この先どうするかは、それぞれの球団が決めることだと思う。

セリーグの「パ・リーグに負けない仕組み作り」

はっきりいって、西武の山賊打線が凄いのと、ソフトバンクの選手層が厚いのと、楽天の総合的な戦力があったから、今年のパリーグのAクラスが決定したようなものだ。

だったらそれを真似る位、セリーグの球団が選手を育成すれば問題ないのである。

今のソフトバンクの黄金時代は、かつての西武の黄金時代のように語り継がれると思う。

それはなぜなのか。今のソフトバンクの強さは、ずっと前からやってきたチームの作り方にある。

三軍を作ったり、筑後市に新しい2軍の施設を設けたり、選手意識を高く持たせたりと、そういう地道なところから取り組んだ結果が今のソフトバンクの強さに繋がっている。

ぼくは、2軍設備を良くすることはとても重要だと考えていて、実際前の記事のオリックスの二軍記事でも書いたけれど、近年のオリックスの二軍の飛躍は言うまでもない、

あとはチーム全体のシステムや、選手の目の色を変えさせる闘志をいかに持たせるか?である。

ソフトバンクはそれが出来ている。

セ・リーグの「今後強くあるためのチーム作り」とは

巨人が三軍まで持ちながら、それを活かせないのはアナタ自身が思っている通り、外部からの即戦力を求めがちなところにある。

だから若い芽の可能性が低下するということは、即ち長期的なチーム作りにならない、という致命的な結果に繋がる。

どのチームにも言えることだが、練習環境を整備して育成体制を作り、若い選手が育ちやすいチーム作りをすることは、勝つための絶対条件である。

もうひとつは、それに伴って選手層を厚くすることだ。デットボールなど不意の怪我も考えられるから、控えの選手が一軍レベルの選手であればあるほど、闘いやすくなるのは当然のことだ。

この2つがなければ優勝も、日本一もない。

リーグ3連覇したころの広島がこの結果を出しているが、今年は丸が抜けたのもあるのか、投打とも選手層が薄くなってしまったというのが低迷した原因だと思う。

育成力だけでは勝てないというのは、こういうところにある。

ソフトバンクは何年もかけてこれだけのコトをやってきただけで、他のチームは足りてない、ただそれだけのことだ。

勿論資金力の問題もあるだろうが、ここは「投資」として企業が球団を顔にしたいなら、手をつけなくてはいけない部分である。球団の資金力だけではなく、スポンサーを巧みに利用すれば、やれなくはないと、ぼくは思う。

セ・リーグはやっぱり弱いの?まとめ

べつにDH制を導入しなくたって、今からでも地道に、全体の底上げに球団がかかるのであれば、ぼくはセリーグ球団であっても十分日本シリーズを戦えると思う。

そのためにやっていることを、ソフトバンクはやっているだけの話である。

それはおそらく孫さんの「投資」でもあったのだろう。

だからフロントはやるべきことをやって、現場に投資しなければチームは強くならない。

結果が出るのは、数年先になるだろうが、地道に頑張るしかないだろう。

思い出して欲しい。

まだ雁ノ巣にソフトバンクの二軍があった頃。こんなに無双していたチームだったかと言えば、そうではない。

要はなんでも「自己投資」。

ぼくも、今生きてるなかでそれを大切に思っている。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

 

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